板子一枚下は地獄

凪太です。京都にある大学院で学生生活の延長戦を過ごしてます。

外部の大学院に進学して1年何とかした話

お疲れ様です。凪太です。

新しい年度が始まって1ヶ月。GW、いかがお過ごしでしょうか。

学部時代を過ごした大学を離れて、関西にある大学院の博士(前期)課程に入学して1年経ちました。

周りの友人や先輩のサポートのおかげで、正直途中でドロップアウトするだろうと思っていた大学院で何とかやっていくことができました。

Twitterのフォロワーの皆さまにはこの場を借りてお礼申し上げます!

 

本稿では、備忘録として(あるいは大学院に入るとどうなるのかを知りたい方の一助になることを期待して)1年の生活を振り返りつつ、獲得したスキルや明確に成長した領域を明確にすることで、現在進行形の就活に資することを期待しつつ、試験勉強から逃避するために書き遊ぶものです。

加えて人文学・社会科学系で大学院に進学する人が少ないため、これから書く内容に希少価値が生まれるのかもしれません。

 

そもそも何を研究しているん?

ソヴィエト連邦崩壊後の中央アジア地域を含む国際機構の発展と、ある加盟国の関係性の変化を調査しています。どの分野で協力が進んだのか、また加盟国の外交政策の方針の変化の要因を突き止めます(目標)

領域としては国際関係学になるとは思いますが、所属している大学院で授与される修士号は地域研究になります。

自分が根差しているディシプリンと、所属している大学院の推進するディシプリンにギャップが存在します。このギャップはプラスに働いた側面もあれば、マイナスとまでは言いませんが、環境に違和感を感じることがありました。

 

生活と研究

初めての一人暮らしと初めての関西、初めての大学院…と初めて尽くしでとにかく疲れた印象です。でも適応力の高さは自分の取柄で、すんなり馴染めたのも事実。

 

とはいえゼミ発表で求められる水準が高く、ついていけるレジュメを作成するごとに精神をゴリゴリ削られ続けました。

大学とは違い、研究科の先生が一堂に会する場での発表がスタンダードです。弊研究科が特殊なのかもしれませんが。

先輩や同期を含めると、一回のゼミで集まる人数は40人近くになることもあったと記憶しています。もはや大きめのワークショップ。

学部時代は少人数のゼミだったため、慣れない大人数の前での発表で毎回緊張してました。

前期は3回発表があり、初回の研究計画発表と2回目の発表で強そうな先生からグサグサ刺されたので凹みました。

徹夜して完成したレジュメ眺めて「う~ん、完璧!w」って上機嫌になっては、いろんな人からの指摘で難しい課題がボコボコ生まれてくることが分かって落ち込む、を繰り返してました。よい経験。

 

大学と同じように、講義もありました。大半がゼミ形式ですので、自分の当番が研究発表のタイミングと被ると地獄です。

スケジュールの管理という点でもだいぶ鍛えられたと思います。気を抜くとサボりがちな自分でも、同じ週に発表が詰まっていれば動かざるを得ないのですが、土壇場に強い自分を知ることができました。書いていて気がついたのですが、この一年間、期日を破っていません。偉くね?この徳を称えて寺を1つぐらい建立してもバレへんか。京都やし。

 

京都という街が気分転換には事欠かないという強みを持っており、それにだいぶ救われました。

自分の趣味の根幹をなす、喫茶店巡りが最高にハマる街というのが大きかったです。週1で新しいお店を開拓してました。愛車のクロスバイク(Liv Escape)を乗り回して、面白そうな喫茶店があれば突撃し、知らない寺院仏閣があれば、日本史の勉強だと言って見学したりしました。

 

同期や先輩と気軽に話せる環境があることにもだいぶ救われました。

院生が管理する部屋には冷蔵庫があり、そこには大変な量の酒が貯蔵されているので、それを飲みながら朝まで研究の話だったり、その他もろもろの話だったりをしてました。

弊学には2つの有名な寮があるので、そこに入寮している院生も多く、寮のカオスさが院生室にも伝播しているようでした。

良くも悪くも人との関わりを重視する環境で、「研究は孤独だからな」という脅し文句を真正面からぶちのめす雰囲気は好きです。人間は孤独だとズレていってしまいますから、会話してニュートラルに戻す環境があると安心です。

このあたりの雰囲気はかなり大学・研究科ごとにも違いがあると思います。

もしこれから入院を検討される方がいれば、説明会をはじめとした場を利用して、院生に雰囲気を聞いてミスマッチを減らすことを強くお勧めします。

 

満足していること・不安なこと

環境の良さには大変満足しています。

まず資料へのアクセスの良さが挙げられます。都内の私立出身の自分からすると、各学部に図書館があるのが新鮮でした。お気に入りは法学部の図書館です。

加えて、業績を作るラインが整備されているのも強みでしょうか。学内誌に投稿するイベントが発生するので、学振の申請までには業績リストがそれなりに埋まります。

例え修士で出るにしても、自分の執筆したものが本の形になる経験を積めるのは貴重かと。

 

学費免除などの支援も充実している(なお大学院生は対象にならない高等教育支援制度)ので、文句なし?細かい不満は身内の飲みの場でこっそりしばいているので、書くほどでもないかなと。

 

強いて挙げるとするなら、M2で就職イベントを消化しなければならないことでしょうか。これは修士課程で就職する人みんなが抱える悩みかと思いますが、時間がない。構造的な問題だと思います。

でも周囲にはM1の秋に内定を決めている人もいたり、数週間でスピード決着している人もいるんですよね。ふふっ、自分そんな器用じゃないから人には人のペース大丈夫焦ってない焦ってない

 

とはいえ、M1の1年間でできることなんて限られてるのは事実です。研究計画練ってゼミ発表準備しているだけで余裕で1年間過ぎ去ります。

そんな中で、果たして自分に研究への適性の判断・興味のある領域を理解して進路を決められるのでしょうか。悩みながら進むしかないのか…!

博士後期課程に進む友人が、学振の提出に向けて目まぐるしく研究計画の内容を根本的に変えたりしているのを見て、就職するにしろ博士への道を進むにしろ、修士課程が短いのは普遍的な悩みなのではないかと感じます。

 

時間がないのはみんな共通で、もしやりたいことがあるならさっさと同時進行で進めた方がいいという雑な結論に至りそうです。

「これが終わったら〜〜に集中できる」という淡い期待を、様々な締切によって打ち砕かれてきました。どうせなら課題も娯楽も勉強も積読も、とっとと手をつけてしまうのがいいのかもしれません。完璧主義をぶっ壊す。

 

ここまで読んでいただきまして、ありがとうございました。

残りの1年頑張ります。