板子一枚下は地獄

凪太です。京都にある大学院で学生生活の延長戦を過ごしてます。

『シン・ウルトラマン』を観た(ネタバレ有り)

こんにちは。凪太です。

 

『シン・ウルトラマン』を観てきたので、ババッと感想を書いていきます。

ちなみに1回目鑑賞時の前知識は以下の通り。

ウルトラマン作品はほぼ初めて

・リアタイでウルトラマンコスモス観たけどほとんど覚えていない

・樋口監督作品は初めて

 

まず最初に全体についての感想を。

 

うおおお!!!禍威獣かっけえ!!外星人かっけえ!!

樋口監督の演出は趣味全開と聞いていたのですが、バトルシーンはめちゃくちゃに暴れる訳ではなく、様々な制限がある中でウルトラマンが適した技を使ったり展開に持っていこうとする意志が見えてよかったです。

 

こう手放しで没入することが出来たのも、庵野監督がピックアップした5つの原作エピソードのチョイスが良いからだと思います。

登場人物の意図が分かりやすいので、引っ掛かりもなく没入できました。

初代ウルトラマンにも興味が湧いてくる。

 

シン・ゴジラと比較して

シン・ゴジラを期待してシン・ウルトラマンを観ると肩透かしを食うと思います。

では、シン・ゴジラとシン・ウルトラマンは何が違うのでしょうか。

監督が違うのだから差異があるのは当たり前ですが、世界観の違いは特筆すべきだと考えています。

 

シン・ゴジラは我々が住む世界にゴジラが来て、何もできない絶望と恐怖を味わうのが序盤の展開です。

一方のシン・ウルトラマンは、脅威が当たり前に来襲する世界で、ウルトラマンが禍威獣を倒す手助けをするところから始まります。

 

すなわち、シン・ゴジラの舞台は我々の住む世界と地続きであるのに対して、シン・ウルトラマンは禍威獣が日常的に在る空想の世界が舞台です。

「空想特撮映画」とサブで銘打ってるのは伊達ではないわけです。

 

シン・ゴジラを観ると、どうしても「今の日本にゴジラが来たらどの省庁が何を担当するのか」「うわあ、レクの準備大変そう」「ニュース映像リアル過ぎか?」とリアリティと共に、現実社会と関連した想像が浮かんでしまいます。

対してシン・ウルトラマンは、空想の世界だからこそ、個々の登場人物の感情や策略だったりに見せ所を持ってくる側面が強いと感じました。

 

つまり、シン・ゴジラは組織としての日本の可能性を、シン・ウルトラマンは禍特隊のメンバーとウルトラマン(リピア)の個としての愛や信頼に可能性を見出しています。

外星人が人間を見た感想として、群れをなすことについては度々言及されるところではありますが、作品主題としては群体の中の個にスポットライトを当てたのでしょう。

 

したがって、「ゴジラ・ドキュメンタリー」と「群像劇・特撮ドラマ」の両者には隔たりが無くもないと考えています。

 

ちなみに、赤坂さん(竹野内豊)が出てきてくれたのは最高でした。

シン・ゴジラでも政府の意向を組みながら巧みに立ち回るタイプだったので、そのイメージ通りの続投は嬉しかった!

 

ここ好きポイント

・禍威獣で好きなのはガボラです。ドリルが開いてご尊顔を見れるのは、使徒感があってよい...

 

・ザラブ戦は、パキパキしたツダケンボイスも相まって絶望感がありました。ビルをほとんど破壊しない空中戦と、あっさりした八つ裂き光輪フィニッシュ。

 

・メフィラス一番好き……山本耕史状態の、一ミリも安心できないのにどこかカリスマ性を感じる立ち居振る舞いがすごい。正体を現したフォルムの流線形も、簡単には勝てない敵感。

 

ご覧くださり、ありがとうございました。

「下の星マーク、noteのスキとどう違うのか分からないけど押してもらうと嬉しい」、私の好きな言葉です。